アオガニ Callinectes sapidus Rathbun, 1896 |
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推定される原産地 |
西大西洋、カリブ海 |
推定される移出地 |
東西大西洋 |
国内での初発見年 |
1975年 |
国内での初発見地 |
浜名湖 |
推定される移入手段 |
船体付着、バラスト水 |
国内での分布 |
相模湾、大阪湾 |
被害状況 |
被害報告はない |
・同定のポイント
ガザミに似るが鉗脚の腕節の内側先端に棘がないこと、オスの腹節の形状はT字形(ガザミは三角形)であることなどで、日本産のガザミ属から見分けることが出来る。
メス腹側 |
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固定標本 |
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(写真:有山啓之氏提供) |
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・生態
北米大西洋岸では、淡水域から河口域、潟湖、海域など幅広い環境に生息し、塩分の変化に強い耐性を示すことが知られる。
水温の変化にも強く、生息水温は3℃から35℃とされるほか、貧酸素に対しても強い耐性を示すことが知られている。
産卵期は、ノースカロライナでは主に春から初夏に行われるが、抱卵メスは3月中旬から11月の終わりまで見られるとされ、比較的長期にわたる様子が示されている。
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・文献
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Williams A. B. (1984) Shrimps, Lobsters, and Crabs of the Atlantic Coast
of the Eastern United States, Maine to Florida. Smithsonian Institution
Press. 550pp. |
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有山啓之 1985. 大阪湾でとれたアオガニ Callinectes sapidus RATHBAN について. 南紀生物, 27(1): 52. |
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岩崎敬二・木村妙子・木下今日子・山口寿之・西川輝昭・西栄二郎・山西良平・林育夫・大越健嗣・小菅丈治・鈴木孝男・逸見泰久・風呂田利夫・向井宏 2004. 日本における海産生物の人為的移入と分散: 日本ベントス学会自然環境保全委員会によるアンケート調査の結果から.日本ベントス学会誌, 59: 22-44. |
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大谷道夫 2004. 日本の海洋移入生物とその移入過程について. 日本ベントス学会誌, 59: 45-57. |
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